私たち家族は、東京から五島列島にある福江島(長崎県五島市)へ2022年の春に移住しました。
家族構成としては、お父さん・お母さん・娘・息子の4人に加え、2匹の猫と暮らしています。

今回はそんな家族が「なぜ、福江島へ移住したのか?」という、移住した背景と移住先として福江島を選んだ理由などについて、少しご紹介できたらと思います。
福江島の概要
福江島の位置関係

五島列島や福江島って、場所としてどこにあるのかって、特に東京など関東に住んでいる方はご存じ無いかと思います。
場所としては上図の通りで、九州・長崎県の西に約100kmの場所に位置しており、五島列島(北東側から中通島、若松島、奈留島、久賀島、福江島の5つの大きな島とその周辺の小さな島々からなる)の一部です。
長崎県五島市とは
福江島は行政区分としては、長崎県五島市の一部であり、10の有人島と53の無人島で構成されています。上記の五島列島の大きな島としては奈留島、久賀島、福江島が含まれています。
2004年に五島市が誕生していますが、それまでは福江市、南松浦郡富江町・玉之浦町・三井楽町・岐宿町・奈留町の1市5町でした。
・人口(2020年時点国勢調査より)
五島市人口:34,391人
福江島人口:33,202人(五島市の約97%が福江島に住んでいる)
人口規模としては関東近郊では、静岡県熱海市(34,208人)や山梨県山梨市(33,435人)と同等程度。
参考:長崎県庁ホームページ「五島振興局」
・面積
福江島:326.34km²
この面積は本土5島(本州・四国・九州・北海道・沖縄本島)を除いた島で、10番目の大きさになります。
尚、島の大きさランキングとしては、択捉島、国後島、佐渡島、奄美大島、対馬島、淡路島、天草下島、屋久島、種子島に続いて福江島となります。
他自治体との比較で言えば、福江島は概ね愛知県名古屋市(326.45Km²)、神奈川県相模原市(328.66Km²)と同等程度です。
・気候


五島市と東京都で、それぞれ2022年の平均値が上図になりますが、そこまで違いは無いかと思います。
1年間住んでみましたが、気候は関東とそこまで変わらず、冬には雪が降って積もったりしますし、そんなに温暖な気候でもありません。但し、夏の厚さは東京ほどきつくは無く、最高気温が35℃を超えてくることも無いかと思っています。
後は、台風が近郊を通過することはありますし、それに伴い6月・9月の降水量は多いです。
参考:気象庁
福江島のアクセス
福江島は本土(長崎)とは約100kmも離れているということもあり、道路ではもちろんつながっていません。
しかしながら福江島は本土と直接の交通路で結ばれている、一次離島にあたります。
本土との間を直接結ぶ公共の交通手段(航路・航空路)がある島を一次離島(いちじりとう)、ない島を二次離島(にじりとう)ということがある。 この用語は法的に定義されたものではないが、長崎県では公的文書に使用している例がある。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
その直接の交通路としては、定期就航便(ORC・ANA系列)によって長崎空港と福岡空港とを結ばれている五島福江空港と、周辺の二次離島や長崎港・博多港(福岡県)と定期便のある福江港があります。

参考:五島福江空港

自然豊かな福江島
福江島、離島といえばこれかと思います。
海がとにかく綺麗であり、メジャーな海としては福江島の西側に位置している「高浜海岸(高浜海水浴場)」などがあります。高浜海岸はかなり遠浅で白い砂のビーチですが、1年を通してあまり人がいる感じはしません。

福江島の西側に位置しているため、季節によっては夕日が水平線に沈んでいくところをビーチから見ることもできます。季節によっては福江島の西側に位置する嵯峨ノ島に夕日が被って嵯峨ノ島に沈んでいく様にも見え、それはそれで綺麗です。
また、福江島は海だけでは無く山もあり福江島には五島列島の中で最高峰の山、「父ヶ岳(標高:461m)、読み方:ててがたけ」などもあり、軽めな登山なども楽しむことができます。

移住した理由
話しを少し戻しまして、東京で会社員共働きをしていた家族が、なぜ移住するに至ったのかということについてです。
元々、お父さんは大学生の頃から海でのアクティビティをしており、その頃からいつかは離島にでも移住したいなぁって夢として思っていました。
明確にいつ移住するとかも特段決めておらず、将来いつかは引っ越せたら程度でした。
旅行を兼ねて訪れた島々
そんな夢を持っていたためか、毎年まとまった休みのたびに、友だちとだったりお母さんとだったりと以下の島々などに旅行をしていました。
旅行と将来移住したい島の事前調査の様な感じですね。
- 東京都:伊豆七島・新島
- 東京都:小笠原諸島・父島
- 岡山県:瀬戸内海・犬島
- 香川県:瀬戸内海・小豆島 / 直島 / 豊島 / 男木島 / 女木島
- 鹿児島県:大隅諸島・種子島 / 屋久島 / 伊計島 /
- 鹿児島県:奄美群島・与論島
- 沖縄県:沖縄本島 / 伊江島 / 古宇利島 / 伊計島 / 久米島
どの島も、本当に海が綺麗で、どこの島もまた行きたいと今でも思っています。

コロナ禍に娘が産まれる
年に1~2回程度、その様な旅行をする生活をしている中、2020年にコロナ禍に突入します。
お父さん・お母さん共に会社員でしたが、在宅ワークも増え特にお母さんの仕事は激減していきます。
その様な中で、2020年は娘が産まれることが見えてきており、将来を改めて考える時間を取っていました。
娘も産まれ3人生活が始まると、保育園は落ち続けますし、電車での通勤に1時間程度とかかかり毎日2時間弱がその時間に費やされる。また東京には何でもあり、快適な生活は確かにおくれますが、コンクリートに囲まれた場所で、あまり自然とも接する機会も少なく、朝出かけて行き夜暗くなってから帰ってくるような生活を娘にも同じ様に送ってもらうのでいいのかな?って改めて思いました。
そんな時、旅行の時に訪れた島、鹿児島県・与論島で出会った移住者の方の言葉を思い出しました。
金融系の会社で働かれていた方で、その時は島の漁師さんに弟子入りして漁師を目指されていましまた。元々、結構稼がれており何の不自由な無い生活をされていたにも関わらず、その時は駆け出し漁師と島の自動販売機へのドリンク補充のアルバイトを掛け持ちされていました。
おじさんでしたが要はフリーターをされています。正直なところそれまでのお父さんは、フリーターになるということは収入面からも、避けたい選択肢として思っていました。。
その方は、いつもニコニコ楽しそうにされており、街中で出会ったときもニコニコ声をかけてくださり、暑い中でも自動販売機へのドリンク補充をされていました。
その方のお話しとして・・

お金を稼ぐために、確かにもの凄く働いていたよ。
でも、お金って何のために稼ぐんだろうね?稼ごうと思えば際限なく働いて稼ぐこともできると思うよ。
でも今の生活の方が楽しいよ。
みたいなことをおっしゃっていました。
それまでは「稼ぐこと」が目的になっており、稼いで何でも好きなものを買える様になることが楽しいと思っていました。しかしながら、その時のお話しから「生活を楽しむこと」が目的であり、その結果として稼いだりすることが必要になるということを改めて考えました。
その様な経験から、ふわっとした夢として将来移住したいなって思っていましたが、家族での生活を楽しめる環境に、いつかではなく今チャレンジしよう、と思ったことが実際に移住へ動き出したきっかけです。
移住先を決めるにあたり
2020年ぐらいに移住も視野に入れて動いていこうと思い立ち、実際に行動に移し始めたのは2021年春頃だったかと思います。
日々、家族で話してみたりしており、移住することを決めて動き始めたというよりも、移住することも選択肢の一つとして話していたというような感じです。
そして将来引っ越すならばこんな感じの場所が良いよねとまずは条件整理から始まりました。
移住先に求めた条件
家族で生活をしているので、それぞれの希望はもちろん異なった形であります。

今まで訪れた島・地方もすごいステキだったんだけど、海があることは必須かな
それに加えて、時には山登りできる様な山も欲しいな

将来のことを考えると、帰省しようと思ったら翌日とかには帰省できるような場所がいいよね
それに何かしらな仕事は続けたいと思っているから、娘は保育園とかに預けられる場所は欲しいな

本土とは道でつながっていない場所がいいな
道がつながっていないだけで、行くためのハードルがもの凄い上がって、混みあった場所にはならずに静かだから

やっぱり、最低限の病院は欲しいよね
出産とかもそうだし、小児科をある程度は専門的に見てもらえる病院は欲しいよね

小学校・中学校までは歩いて通えるぐらいの場所には欲しいよね
高校についても、可能であれば家から通える場所にあると嬉しいかな
こんな感じで少しずつ話していきましたが、割と「交通面」と「医療面」はそこそこ重視したかと思います。
自治体の話しを聞きつつ第三者の話も聞いてみる
移住先を検討するにあたっては、今まで訪れたことがある島などをベースにネット上で調べつつ、東京・八重洲/日本橋にある「移住・交流情報ガーデン」という一般社団法人移住交流推進機構が運営している、移住先情報を自治体ごとに紹介してくれる場所に訪れてみて、まずは第三者からの主観も交えたお話しを聞いてみました。
主観の部分としては、自治体としての受け入れたい気持ちの熱量や実際に移住された方がどう感じられたかの前例なども伺えたので、検討されている方は一度は訪れてみてはいかがでしょうか。
※参考:移住・交流情報ガーデン(東京駅八重洲中央口、徒歩4分)
そしてその中で前から気になっていたが訪れたとこがなかった、福江島のことも更に興味が湧きました。
福江島の自治体である長崎県五島市では、実際に行かなくても自治体の方のお話しを聞けるZoomを使った「オンライン個別移住相談」というのを毎月実施されています。
そのため、実際にまずは話しを聞いてみようと予約し家族で相談をしてみました。
その中では福江島の中でも地域ごとの状況(子育てするにあたっての環境など)や、自治体として移住を支援している内容、住宅事情など概要についてお話を伺えました。
その後、実際に移住先として検討している地区の状況として、同じような世代・家族構成で1年前に移住された方と話してみますか?となり、その後の別日にZoomでお話しを伺い、リアルなその地区の状況なども伺えました。
参考:五島市移住定住促進サイト「五島やけんよか!」
五島市へ実際に訪れてみる
移住相談なども実施していき、実際に行ってみたいという気持ちも高まりましたが、2021年当時は緊急事態宣言なども度々発出されており、なかなか訪れることもできませんでしたが、隙間のタイミングを見計らって実際に訪れてみます。
初めて訪れたときは、羽田空港から飛行機で長崎空港経由で2泊3日で訪れました。

その後、複数回訪問して、実際に引っ越すことを決めていきました。
仕事の調整をしていく
最後に引っ越すにあたり、仕事面のことを調整する必要がありましたが、共働きをしていたという経緯からも片方が仕事を辞めたとしても、どうにかなるかなと思っていました。
お母さんは育休中で、育休から戻ったとしても仕事が少ない状況だったので、そのまま会社に席は残したままにし、お父さんは仕事を辞める覚悟で会社と相談したら、フルリモートで構わないということになり、今でも東京にいた時の会社で働いています。
移住して1年の感想
最後に、東京から会社員共働きだった家族が五島列島・福江島に移住して1年半ぐらいが経ちましたが、実際にどうだったと思っているかということを書いておきます。
移住するにあたっては、「仕事面(収入)」と「居住面(住宅)」が一番の課題になるかと思います。
仕事面は運よくそのままの仕事を続けられており、居住面も運よく移住前に住宅が見つかりました(リフォームする必要はありましたが)。
それらの課題を解決した上で移住できたということも大きいですが、移住するという決断をして良かったと今でも思っています。
離島というだけはあり、不便な面もありますが、困ったときには近所の方などが助けてくださったり、業者の方が専門で無くても相談に乗っていただけたりもします。
東京で生活していた時には無かった人とのつながりは深く、それが私は心地よく思っています。
夢としていつかは田舎に引っ越してみたいと考えている方は多いかと思いますが、若い頃に引っ越してみた方がリスクも少ないですし、もし将来引っ越してみたいと考えている方がいらしたら、実行に移してみてもよいのではないでしょうか。
